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カルーセル麻紀が12年ぶり映画出演「100歳まで生きたいわ」 性被害に遭った次女の死に苦しむ父親役 - 産経ニュース

12年ぶりに映画出演したカルーセル麻紀(石井健撮影)

タレントのカルーセル麻紀(81)が、12年ぶりに映画に出演した。9日公開の「一月の声に歓びを刻め」(三島有紀子監督・脚本)だ。3編からなる1編で主演を果たしている。

三島監督が、自身の幼少期の経験に基づき脚本を書き、性被害を受けた女性やその家族の苦悩を描く。

演じるのは、性被害に遭った次女の死に苦しむ父親だ。悲嘆のあまり、いまは女性として北海道の洞爺湖のほとりで独り生きている。

「80歳で主演なんて、なかなかないこと」と引き受けたが、マイナス20度の北海道での撮影。つらさは想像を超えた。手足がうまく動かなかったという。次女の名を絶叫し、湖の岸辺の雪と氷の間に倒れ込む。カットがかかり、雲間からのぞいた太陽を見上げたら、親友だった俳優、太地喜和子さんの顔に見えた。「麻紀、やったねえ」。褒められたようで涙が出た。

「近頃は、性被害事件のニュースがあまりにも多い。この映画は警鐘ですよね」

「ニューハーフ」のタレントとしてテレビなどで活躍。昭和48年にモロッコで性適合手術を受け、平成16年には戸籍上も女性になった。

仕事場では、いまも13センチのヒールの靴を履く。「私の戦闘服。履けなくなったら引退ね」。日に30本のたばこを灰にし、ビールをチェイサーにテキーラをあおる。やめようとは思わない。

「100歳まで生きたいわ。だって、生きていればいいこと、いっぱいあるじゃない」(石井健)

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