NHK朝ドラのロケで重要文化財が破損 滋賀・百済寺のぬれ縁 - 毎日新聞

板の一部が外れたぬれ縁＝滋賀県東近江市の百済寺で（NHK大阪放送局提供）

　NHKは26日、2023年後期の連続テレビ小説「ブギウギ」のロケで、滋賀県東近江市にある百済寺（ひゃくさいじ）本堂のぬれ縁を破損したと発表した。同寺本堂は国の重要文化財に指定されており、NHKは「関係機関の指導に従い、修復など適切に対応する」としている。

　NHKによると、破損したのは25日午後3時ごろ。ダンスシーンの撮影リハーサルを始めた直後、本堂外側のぬれ縁を支える木材が折れ、約5メートルにわたって、およそ20枚の板が外れた。当時、ぬれ縁の上には出演者10人がいたが、けが人はいなかった。

破損したぬれ縁の下の木材＝滋賀県東近江市の百済寺で（NHK大阪放送局提供）

　NHKはロケにあたって同寺の許可を得ていた。事案を受け、同寺に謝罪するとともに東近江市と滋賀県、文化庁に報告。「貴重な文化財を破損したことを深くおわびいたします。改めて文化財の保護を徹底します」などとコメントした。

　公式ホームページによると、百済寺は飛鳥時代の606年に聖徳太子によって開かれた仏教寺院。本堂は2004年に国の重要文化財に指定された。近年では、紅葉の名所としても知られる。【谷口豪】

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