宝塚歌劇団の
女性は9月30日に死亡しているのが見つかった。歌劇団が公表した調査報告書ではパワハラの事実を認めていなかった。
川人弁護士らは7日、東京都内で記者会見。意見書は5日付で、歌劇団や運営する阪急電鉄、阪急阪神ホールディングス(HD)に宛てた。
意見書によると、女性は2021年8月14日、上級生からヘアアイロンを当てられ、額にやけどを負った。その日に女性が母親に送ったLINE(ライン)には「やけどさされた」「ちゃいろになってる」「わざとな気がする」などのメッセージが残されていた。約1か月半後に撮影された女性の額に黒い痕が残っている写真も示された。
母親は歌劇団側の調査チームの聞き取りに対し、「3センチも皮膚がめくれあがっている状態だった」と証言。しかし、調査報告書には「痕には残らない程度のやけどだった。故意とは判断できない」とされた。
また、週刊文春が今年2月にやけどについて、いじめ疑惑として報道した後、女性は上級生4人に呼び出され、故意ではなかったと認めるよう迫られたとした。
遺族側は「仮に故意でなくても、やけどを負わせた後に
意見書では複数の暴言や
その後も連日にわたり、上級生から「下級生の失敗は、すべてあんたのせいや」「マインドが足りない」などと繰り返し暴言を受けたとし、これらはすべてパワハラだと訴えた。
川人弁護士は、阪急阪神HDの角和夫会長に対して「実質的に歌劇団の運営に関与してきた。企業トップとしての責任を果たしてもらいたい」と謝罪を求めた。
遺族側は今月後半、2回目となる歌劇団側代理人との面談を行う方針。
遺族は「劇団がパワハラを一向に認めない姿勢に憤りを感じています。娘は、もう何を言う事も出来ません。それを良いことに、自分たちの都合の良いように真実をすり替え、娘の尊厳をこれ以上傷つけるのはやめてください」とするコメントを出した。
歌劇団は7日、「意見書や会見の内容も踏まえ、改めて事実関係の精査を行うとともに、ご遺族の気持ちや考えを真摯に受け止め、引き続き誠実に協議する。ご遺族には、改めて正式な謝罪を申し上げる機会をいただけるよう努める」とする談話を出した。
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