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芥川賞の市川沙央さん、障害当事者という取り上げ方「かまわない」…「中2病」でライトノベル - 読売新聞オンライン

 第169回芥川賞に決まった作家の市川沙央さん(43)は、作家の島田雅彦さんや大江健三郎さんの作品を愛読し、20歳を過ぎた頃から小説を書き始めたという。受賞前の取材で、執筆への思いを語っていた。

 ――執筆を始めた時期やきっかけを。

 執筆を始めたのは昨年8月です。当時、大学に通って「当事者表象」の研究をしていました。実例があまりに少ないので、自分で実例を目指すしかないのかなと思いました。

 ――障害の当事者として今作執筆の難しさやためらいはありましたか。

 割とはっきり当事者表象をやろうと書き始めましたので、それが目的だったわけです。(昨年の芥川賞で候補者全員が女性という話題の取り上げ方に批判がありましたが)障害者の場合、そのレベルには至っていないと思っています。文化環境も教育環境も遅れている。だから、私は当事者作家という取り上げ方をされるのはかまわないと思っています。

 ――当事者として、ご自身の経験はどのくらい織り込まれていますか。

 (以前に)30%とお答えしましたけど、まあ、そのくらいだと思っています。

 ――「読書文化のマチズモ」という一文に関心をもった読者が多いようです。

 そこが一番伝えたかったので、通じたことがうれしく思っています。

 依然として紙の本を出さないと商業作家としては認められないという風潮があるので。20年間、文学賞に落ちていたので、墓石に刻もうと思っていました。「一生紙の本が出なかった女」と。だからこの計画は頓挫しました。

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