第72期ALSOK杯王将戦の挑戦者に決まった羽生善治九段(52)は22日夜、東京・千駄ケ谷の将棋会館で記者会見に臨んだ。藤井聡太王将(20)と初めてタイトル戦で顔を合わせることについて「ずっと実現できたらいいなとは思っていた。ひのき舞台で対戦することができて非常によかったな」と率直な気持ちを語った。会見での主なやり取りは以下の通り。
――2年ぶりのタイトル挑戦を決めた心境を。
◆この2年間は、なかなかタイトル戦の舞台に近付くチャンスもほぼほぼ無かったので、今回、このリーグ戦で結果を残せて挑戦できることを非常にうれしく思っています。
――藤井王将とのタイトル戦への思いは。
◆ずっと実現できたらいいなとは思っていたんですけど、なかなか自分自身の結果が伴っていない状態が続いていたので、現実的には難しいのかなということも思っていたんですけども、今回、なんとか実現できて、自分自身としても非常にうれしいです。
――タイトル獲得通算100期にはどういう意味があるか。
◆もちろん、結果として達成できれば非常にうれしいことではあるんですけれども、今はとにかく自分自身の実力を上げるということを最優先に考えてやっているというところがあるので、特段、そのことについては何か意識しているということはありません。
――今日の対局はどのような気持ちで臨んだか。
◆条件的には、負けてもプレーオフはあるんですけども、そういうことは考えずに「この一局に集中してやろう」と思っていました。事前に先手番と決まっていたので、積極的に主導権が握れるような指し方を目指していました。最後の最後まではっきりと決め手をつかみきれなかったので、一個一個かなり読みを入れて指していたというのが実情です。
――中原誠十六世名人とのタイトル戦は実現できなかったが、次代の後継者との対戦が実現したことについての感慨は。
◆私も、年上の先生たちとそれほど数多くタイトル戦を指せたというわけではなかったので、…
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