5月14日に放送された生活情報バラエティ番組『がっちりマンデー!!』(TBS系)で、「じつは国産な会社」として、靴メーカーのリーガルコーポレーションが紹介された。そこに登場した同社の工場(同社傘下のチヨダシューズ)の所在地は、新潟県加茂市なのだが、番組内のテロップでは「新潟県燕三条市」と表示された。
すると「そんな自治体は存在しない」という指摘が続出。SNS上で
《燕市と三条市は実在するが、燕三条市という名の自治体は存在しないゾ》
《仲は、悪い、両市なのに!合併は絶対にありえねぇ~!》
《都内にも何軒かある「燕三条背脂煮干ラーメン」を食ったことがあって、そういう名の市があると思い込んだマヌケと推察される》
などとツッコまれまくり、「燕三条市」がTwitterのトレンド入りする事態となった。
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新潟に存在するのは、隣同士に位置する「燕市」と「三条市」だ。三条市には、新幹線の駅として「燕三条駅」があり、燕市には高速のインターチェンジとして「三条燕」があるなど、かなりややこしい。その背景には、両市の300年にわたるドロドロの歴史があるという。
2017年11月19日に放送された『林先生が驚く初耳学!』(TBS系)で、その経緯が紹介されている。それによると、燕と三条、2つの市は江戸時代から対立しており、いまも仲が悪く、新潟出身の内閣総理大臣・田中角栄(1918~1993)もかつて手を焼いたほどだった。
そんな場所に上越新幹線を通すことになった際、間を取って駅を市の境につくることになったが、お互いがメンツを保とうとして、話がまとまらなかった。そこに角栄が登場し、駅名は『燕三条』とし、駅の所在地は『三条市』とする。その代わり、高速ICの名前は『三条燕』とし、所在地は『燕市』とした。こうして、全体のバランスを取った折衷案で、問題を収めたという。
江戸時代、燕は職人の街で、三条は商人の街だった。三条の商人は、燕の職人がつくったものを安く買いたたくことが多くあったため、両市は仲が悪くなった、とも紹介されている。この対立はいまも尾を引いているようで、SNSには
《インターの名前の「三条燕」を連呼していたら燕出身のキャバ嬢に「燕三条だから!!ってか三条と一緒にしないで!」とキレられる始末です》
という書き込みもあるほど。今回のミスは、地元の人たちにとっては「ただの間違い」では片づけられなかったようだ。
( SmartFLASH )
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